安全への取り組み

クスール・ヴォヤージュでは、お客様の命をお預かりするツアー車両を他社へ外注するのではなく、自社(関連会社、Ksour Transport)所有として管理する事で、より積極的にお客様の安全対策に取り組んでいる唯一の日系旅行会社です。また、混雑期には安全重視でのドライバーの人選を行う事を優先する事ができるよう、一定数を越えた場合には、ご予約依頼をお断りさせていただく形で品質管理に務めさせていただいております事で、お客様にはご迷惑をおかけしてしまう事もございます。
ですが、万一何かあった時。お互いに、なされなかった努力を悔やんで後悔する事ほど悲しい事はありません。

お客様も、そして弊社スタッフも、そんな悲しみに苦しむ事の出来る限り無いように、モロッコという国のシステムの中で、日本人の私達に想像し、工夫できる事について日々努力を重ねさせていただいておりますが、どれだけ努力をしたとしても、偶発的な事故のリスクの全てをゼロにする事は残念ながらできません。

その上で、普段我々が旅行会社としてどのような理念の上に立ち、「少しでも安全なツアー」の実現に向けてどのような具体的努力しているかについてご一読いただきつつ、「それでも防げないアクシデントが存在する」事について、お客様ご自身でより積極的な対策を立てて頂く事ができますよう、ここに「海外旅行とアクシデントの現実」と、それに対する弊社の取り組みを記載させていただきます。

安全は、与えられるものではなく、積極的に自ら掴むべきものでもあるものです。
皆様にご一読いただきました上で、お客様ご自身で、さらに納得のできる安全に向けて、総合的なご判断をいただければ幸いです。

■ 弊社としての交通&治安管理対策
    ツアー運行上、弊社では具体的には基本的に以下の項目を基準に車両等の管理を行っております。
    以下の自主規制の遵守のため、「夜間の移動でも構わないから次の町へ」といったご要望については弊社ではお断りさせていただいております。
    人間の生理に反して仕事をする事は、交通事故の多いモロッコ。どちらの会社に依頼されたとしても、お客様自身の安全を大きく損なう行為です。発展途上国である事を鑑み、旅程作りは「無事家に帰る事が旅である」事を忘れずに組まれる事をおすすめ致します。

    ・関連会社Ksour Transportによるツアー専用車の確保と管理
    ・自動車整備について、内部機関は全て純正パーツで行う
    ・高品質なタイヤの利用
    ・ドライバーの労働時間の管理(休憩を含み、拘束時間1日10時間以内を目安)
    ・ドライバーの走行距離の管理(500km以上の運転が2日以上続く日程を組まない)
    ・ドライバーの睡眠時間の管理(22時~6時の間の長時間運転業務のお断り)
    ・運転技術、運転経験、安全への責任感優先でのドライバーの雇用とし、
     語学ができて運転もできるというだけのドライバーを避ける
    ・混雑期に安全を託すに値しないドライバーでのツアー運行とならないための予約制限
    ・疲れを感じる場合には、休憩を多めに確保する事の容認
    ・日本人目線で安心だと感じられるエリアを優先してのホテル手配
    ・お客様への旅行保険加入へのおすすめ
■ より積極的な安心のために
    以上のように、弊社ではお客様にモロッコでの安全な旅の時間をお過ごしいただくため、旅行業者として可能な範囲で努力をさせていただいております。
    ですがそれでも、空港でテロに遭遇するかもしれない事も、運転マナーの悪い車との絡みで事故が発生する事も、自然災害のトラブルに巻き込まれる事も、また急な歩行者の飛び出し等の事故が発生する事も、観光中に通り魔やテロ、スリや置き引きや強盗に巻き込まれる可能性も無い旅ですよと保証する事は、残念ながら神様ではないので出来ません。

    現在、完全な安全など、世界のどこにも存在しないとも言われます。
    その状況の中、弊社では、お客様にモロッコ旅行を無理矢理おすすめする事はありません。
    ご安心いただけるのであれば、他社様をご利用いただく事を含めて、弊社でのご旅行を強制する事もございません。

    その上で、様々な要因から、万一今回のモロッコ旅行にお出かけいただく事を不安に思われる場合には、お出かけ頂く事を不安に思わなくなるまで待っていただいた方が、心から楽しい時間にしていただく事ができるかもしれないとも考えます。
    弊社として努力させていただける項目以外については、家を一歩出た所から、全てのリスクの発生は、お客様ご自身の選択に伴うものとなります。
    これはご旅行だけではなく、会社や学校に向う道中に含まれるリスクと基本的には同じ事ではありますが、海外という、法律も違えば言葉も違う不慣れな状況の中で自分自身の身に起こり得る「万一」に積極的に備えていただくのであるとしたら、現時点ではとにかく「海外旅行保険に加入して金銭的に自分を守る」事をおすすめさせて頂くことしか出来ません。

    不幸にしてモロッコ旅行中、万一事故やアクシデントに見舞われた場合、最終的な責任がどこにどれだけあり、その刑事的、民事的な責任を誰がどれだけ負うのかという事は、あくまでもモロッコにおける「裁判」で決まる事になります。(道中のアクシデントについても、もちろん日本ではなく、それぞれの発生国の法律に準拠します)
    ツアー中に弊社車両が絡んだ事故等が発生した場合、モロッコでの医療費については弊社加入の保険がカバーする事ができますが、モロッコを出た後、またモロッコ国外での治療費、そしてご持参のお手荷物の破損等については、弊社加入のモロッコの保険では保証する事ができないのがモロッコの交通事故事情です。
    (モロッコは交通事故の発生率が高いため、保険会社の保証の範囲が大変狭くなっています)
    また、保険による保証金の支払いが発生するような事例の場合にも、医療費以外については「誰がその責任を負うべきか」という事について長い裁判を経て決められますため、被害者となるお客様は、旅行保険の対応無しには、何か重大なトラブルがあった時に、すぐに必要となる金銭的な保証を得る事が出来ないのが実情です。

    海外での交通事故、その他アクシデントの補償については、イメージするほど誰かが手厚く金銭的に守ってくれる状態にある訳ではなく、また何か発生したからといって無条件に素早く保証されるのではないというのが、特に自動車保険の現実です。(日本の交通事故でも、数年に渡って解決しない事があります)
    このため、素早く必要な金銭的保証を得て、本当に必要な治療等に専念し、物損についての保証を得るという安心のためにも、海外旅行保険へのご加入を強くおすすめさせていただいています。

    ※ 海外での事故等のトラブルについての事例は「海外 事故 保証」というようなキーワードで検索していただくと、各国で発生している日本人絡みの事故の現実を知って頂く事ができますのでご参考までに。日本でも自動車事故の際にはバス会社等ではなく運転手が業務上過失致死等で逮捕されますが、その後も会社側が問われるのは監督責任となり、そこに大きな積極的過失が認められなければ、管理会社に被害者側が思うような大きな金銭的保証を課される事はなく、賠償責任は場合によっては運転手個人が負う事になる仕組みは、日本でもモロッコでも同様です。
    こうした現実から金銭的にご自身やご家族様を守るためにも、事前に海外旅行保険にご加入頂く事を強くおすすめいたします。
■ 保険で困らないために
    保険会社というのは、やはりできるだけ保険金は支払いたくないと思うもの。「アレがないので保険は適用できません」を避けるため、万一の際に必要になる可能性の高い情報について、経験からの実例をご案内いたしますので、ご参考までにご覧下さいませ。
    またこの他、万一の際におすすめの対策もご案内いたしますのでご利用下さいませ。

    ・パソコン、デジカメ等の購入時期や金額を証明できるレシートを失くさない事
    ・盗難の調書には、パソコンやデジカメ等の型番も書き入れてもらうようにすること
    ・交通事故に遭った場合には保険会社に電話で一報を入れ、保険適用にあたって必要になる事が何か確認する事
    ・体調不良の場合、医療機関の診断書は得ておくこと
    ・入院費用は1泊30万円を越える場合もあるので、使えるクレジットカードは複数持っている事
    ・持っていれば、平常時の血液検査等の診断結果のコピー
    ・パスポート、クレジットカード等のコピー
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